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2008.08.11 (Mon)

I don't care.I don't care.

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何だか懐かしいにおいのする町だ。
僕は呆然と電車を待ちながら、また嘘をついた。

ほんとは夢なんてなんにもないんだよ。

聞こえているさ。聞こえないふりをしているんだ。
さよならでさえ。

「もうあえない。」
聞こえない。聞こえない。
だから僕はこう云うんだ。
「また来るよ。」

何度インターフォンの前で泣けばいい、
14:17  |  創作備忘録  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.08.07 (Thu)

塞愁(サイシュウ)

傷ついたのは俺のほう
回送列車は隙間の憂国
汚れた真実で踊るとき
おまえが畏れていた世界に辿り着く

しらないの、って、爪を隠して
明かりの消えた回送列車で踊り狂う
ほんとは初めから爪なんかなかったんだろ。
俺の犬歯はあざやかに永遠を喰う

明かりの消えた回送列車は
車庫に向かって高速で地下を掘り進む
誰も連れてはいかないの、って
衝突の予感がする。
だからこうしてここで踊り狂う

明かりの消えた回送列車は東京に似てないか?
ダイヤの隙間であるはずのないものが
高速で、

気が付けば午前一時三十一分
これは最終、憂国のサイシュウ
ああさて俺は、欠けた犬歯を窓に映して
初めからこんなもんに乗らなきゃよかったと考えている。
22:52  |  創作備忘録  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.08.06 (Wed)

都市の心臓抜き

云わば俺は毎日、心臓を廃棄する為に電車に乗っているのであって、
その無い心臓の隙間へと窓外の風景が入り込むから
せつなくなるのだと想う。
とは云うものの、心臓って云うのは一個しかない。
毎日毎日捨てていると云う事は、それは何処かで再生を果たしているのかも知れないが、
それも結局は捨てる為のものであって、再生してるとかしてないとかは
至極どうでもいい。
心臓を捨てるのは大体、プラットフォームの端、
銀に錆びた灰皿の置いてある一角である。
近頃憂鬱を飛び越えてもっと向こうまで行ってしまうので、
この喫煙所で虚脱して、ああ最近音楽を聴いた後の眩暈と耳鳴りが酷いな、
と想う。
それでも音圧を上げて、灰と共に心臓は、ヤニで黄色くなった水へと落ちてゆくのである。
今日、何か僕と同じようなヘッドフォーンをした人が、灰皿の傍でわざわざ
吸殻を地面に落として踏み付けていたのを見て、
狂った。
僕はプラットフォームの端で駆けてゆく快速特急を見ながらしゃがみ込み、
銀色のゴミ箱と同じ形をした吸殻入れを睨む。
この中には沢山の人の心臓が入っている。
あいつ、吸殻を踏んだあの男は、
云わば心臓を唾棄する為に電車に乗っていった。
多分その隙間には何人たりとも這入り込む事は出来ないだろう。
だってさ、それは、嗚呼、皆まで云わすな。
狂った。
あいつ、そう云えば、僕を見てにやりと、笑ったよな?
00:03  |  創作備忘録  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.07.24 (Thu)

A,C,E(Action,Confuse,Euphoria)

エース、君はいくつか知っておくべき事がある。
先ず、世界は哀しみでできていると云う事。
空を削るように飛ぶあのホワイトファルコン、
あんな風になる事はいつまでもない。
君は空を飛ぶ人だから解らないだろうけれども。
ガソリンもエンジンも疲弊を始めていると云う事、
解っているか。
それでも、飛ぶ。

エース、君は空に依存をきたしているぜ。
そうだろう、所詮土や地面を這い蹲る蟲であるところの僕等が
あんな明快な圧力のないところの空気を吸えば、
そうなる事は解っていたろうに。
だから何度も君は飛ぶ。
鉄の翼は永遠ではないんだが、
まだ行くか。

エース、君は空で圧倒的な倖福を味わってくる。
確かに飛ぶ君は美しいが
その多倖感、毒のように想う。

エース、本当にすまない。
飛行機を作って君を飛ばせたのは僕だ。
ガソリンもエンジンも疲弊して後がないのに、
飛ばすのは僕だ。
何もないのに、エース、空には何もないのに、
君に期待をして中空に放って。
僕の後悔はきっとエンジン音に掻き消えて聞こえないだろうな。
だから云おう。
エース、二度と戻ってくるな。
卑怯なのは僕だから
君は中空で旋回し、

ああ

鉄の翼に傷を付けたのは僕だ。







詩のしたがきノートから発掘
取り合えず「スカイ・クロラ」とジェッジジョンソンに捧ぐ。
00:25  |  創作備忘録  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.07.22 (Tue)

あれはあまいにおいがする

夏は二重に鍵をかける
午後の夢みるような時間に
さて 夕立の間 雨の中
ヴァイオリンを弾いて過ごそう
水を打つアスファルトは海面になり
ふとした瞬間
黒い海へ落ちてゆけるような

夏は二重に鍵をかける
海の傍で暮らす自転車は
いつも早目に錆びてしまうから
潮風は嫌い
でも僕の云った無粋な真実が
おまえに届かない程度ではある
例えば今日も魂を売り飛ばしたとか

水の記憶
直射日光の下で ガソリンが虹を作っている
焼け付く電線の下を歩く
運命が必要だと想わないか
だから夏は二重に鍵をかける
僕がおまえにさした物と同じやつで一つ目の鍵は閉められる
二つ目は、わかるだろ
おまえのその靴が踏んでいる
僕の運命と同じ色をしたそれじゃないか。
22:58  |  創作備忘録  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.06.28 (Sat)

露光せよ

晴れた屋上は日常の終わり
干された白いシーツの隙間で
遠くの煙突が煙草を吸っている
意識とは身体を離れない思考のこと
空は無為に碧い

正鵠を打つ為の影
仕事は高熱に焼けたフィルムを見ること
屋上に干されたシーツは白く
日常をポジへと写す為に感情をネガとする

人のネガに触るときは
必ず白い手袋をはめて
俺の指紋がつかないように
人の想いを焼きつけたそれを
白から黒へ

嘘みたいに白い鳩を飼ってる人がいて
それを空に放つ
片手だけにはめた手袋で
とべない
触れるものの感触を失う

対比する為の白
反転し得るか
無為に碧い空の為に
露光せよ

屋上は日常の終わり
干されたシーツに顔を埋めて泣いたのは内緒
おまえを愛していたのは本当
ただ俺はそこで一枚の孤独を皮膚の上に貼り
飛び降りる
ふりをして、仕事に戻った






この詩結構気に入ってたんだけどなあ……
何でもないと想う詩の方が気に入って貰える率が高くて
その逆もしかりなんですよね。
18:52  |  創作備忘録  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.06.26 (Thu)

覆い尽くすナショナリズム

俺はちょっと
高い襟で首を詰めてないと
いられない性質で
息がつまるような虚空の果てに
実現しないと解っている
夢を視ているだけ

俺はちょっと
強食ヒエラルキーに喰い潰されてないと
たまらない性質で
そうだろう人は犬を飼うけれど
人間を飼わないのは何でだ
それが解らないから
どっちかって訊かれたら俺は犬のほう

俺はちょっと
世界に飽きてきたくらいが
丁度いいと想うのだが
おまえはどうだ?
別に世紀末に夢を視てるんじゃない
空が高い事だけが真理だと想うが。








軍服を想像していただくとちょうどよいかとおもいます
00:16  |  創作備忘録  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.06.24 (Tue)

病葉

病める鼓動
滑空する意識
冷蔵庫
二月の温度
煙草の煙か白い息か

眼が醒めると太陽はもうビルの後ろ
プロペラは夕闇に映えない

僕は明らかに混乱をきたしていて
夢だったのか現実だったのか
それすらも怪しいもんだ

叫ぶのは39℃の熱が下がらないから

しりたくなかったこともとべるくらいにわかる

毎日どっかで葬式の列に並ぶ
22:57  |  創作備忘録  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.06.20 (Fri)

公葬

僕は君に
それなりに呪われていて
高層ビルの隙間で飼い猫の心臓の事を考えているとき
その硝子と云う硝子を全部割って、
僕の全身を傷付けていった

破片の山に跪いて
赤い手で瞳を覆ったとき
いつもより君がはっきり見えた事は黙っておく
破片にも空が綺麗に写った事も黙っておく

忘れた事を知らないというのは何よりも罪
僕は君で知った事を知らないと云うから
こうなるのは決まっていた事で
驚くべき事はなにもなく
罪の意識と崩壊に痛みがあるだけ

破片の山を歩いていくと
そこには砂漠が広がっていて
かつて
僕が人と呼んだものが
柱になって立っている
これも呪い
君による呪い
僕は今晩ここで
震えながら眠る
必然的に。
03:11  |  創作備忘録  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.06.20 (Fri)

すべる

行いは足りて
僕の心がみえるかい
それは 遠い遠い昔に
固く心を閉ざし
今やジャムの蓋より開けるのが難しく
閉じて閉じて
透けて見えるものはどろどろとして
形容不可な色ばかり
ラベルはもう読めない
瓶の中に入って
僕の奥の方に沈んだまま
腹の底に置かれたまま
ただ解るのはその質量の重さ 大きさ
それを抱えて
今を生きている
空を見ている

怖いのは
僕の感受性が
それを空すべるものかも知れないという事
ごめんね
そうであるとするならば、
僕に存在の意味はなくなる。

あの瓶の蓋が開かないんだよ。
03:04  |  創作備忘録  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
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